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2022/12/10

【五大都市スポーツ推進委員研究集会3年ぶりに開催新-羽地区会長は主催者として正副会長会議に出席、多忙な横浜市委員の姿が浮き彫りになる】

【五大都市スポーツ推進委員研究集会3年ぶりに開催 新羽地区会長は主催者として正副会長主管課長会議に出席、多忙な横浜市委員の姿が浮き彫りに】

 12月10日(土)、関内新井ホールにて令和4年度五大都市スポーツ推進委員研究集会が開催されました。一昨年の大阪、昨年の神戸は、ぎりぎりまで五つの都市間で開催判断を調整しましたが、残念ながら中止しました。横浜では、感染が拡大するようであればオンライン開催とする方針で準備を進めてきましたが、市民局の理解もあり、対面で開催することができました。ただ、本来は2日間の日程を1日として、正副会長・主管課長会議とグループに分かれて各都市委員が意見を発言する30分のみのグループ討議を設け、飲食を伴う意見交換会は実施しませんでした。
 正副会長会議及び各委員の意見は、事務局でとりまとめて、各都市にフィードバックします。

大会・講演会会場
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【横浜市スポーツ推進委員は、他都市に比べてスポーツ推進委員が独自に主催する地域でのイベントが多いので極めて多忙】
 横浜市のスポーツ推進委員は、自治会町内会から一人推薦されるので、全国で最も多い2582人(令和4年度)のスポーツ推進委員を要します(名古屋760人、京都507人、大阪724人、神戸135人)。
 どの都市も行政が主催するスポーツ大会や市民まつり、区民まつりなどイベントの共催、お手伝いが主な活動で、ほかに市政、区政に関わる施策を推進する組織の委員や地域活動のスタッフとしての活動をしています。個人では、スポーツチームの監督やコーチである方も多いようです。
 横浜市の委員も横浜市が主催する世界トライアスロン横浜大会、シーサイドトライアスロン大会、横浜マラソン大会を共催し、スタッフとして運営に従事し、各区においていくつかのスポーツ大会を主催します。また、区民祭りの実行委員や区政に関わる委員、そして、自身が住む地域の社会福祉協議会の評議員や理事、行政の福祉保健計画実行委員などを兼務するところまでは他都市と同様の活動ですが、スポーツ推進委員として自身の自治会町内会でスポーツを推進したり、各自治会町内会の委員が集まって、連合町内会のイベントを企画し、事務局、スタッフ及び資金集めまで自ら行い地域の健民祭やスポーツ大会をスポーツ推進委員が独自に主催するような活動は、他の都市では人数的にもかなり厳しいとのことで、横浜市独自の活動のようです。

 私たち新羽地区スポーツ推進委員は、5月の新羽地区ペタンク大会、6月の新羽地区インディアカ大会、8月の新羽サマーフェスティバル、10月の新羽地区健民祭、11月の港北区ペタンク大会役員と新羽町チームのサポート、12月の新羽地区グラウンドゴルフ大会、12月から1月の港北駅伝大会新羽町チームの練習、2月の新羽地区少年少女スポーツ大会、3月の港北区グラウンドゴルフ大会の役員と新羽町チームのサポートと一年を通して主催行事があります。加えて、新羽地域ケアプラザとの協働で実施しているボッチャ体験会、自分の自治会町内会でのペタンクやグラウンドゴルフ愛好者への日常的な支援活動。
 地域で実施するイベントは、8人の横浜市スポーツ推進委員と9人の新羽地区スポーツボランティアで企画からイベント資料の作成、各自治会町内会への協力依頼やスタッフ集め、参加者の募集から開催PRなどの情報発信、サマーフェスティバルと健民祭は実行委員会を組織し開催して準備をすすめ、同時に資金調達のための企業への営業。そして、実施後のフィードバック、さらには所有する備品の管理など、イベント当日や休日だけでなく連日委員としての業務を行わなくてはならないので極めて多忙です。

 横浜市では、国が推奨する「総合型地域スポーツクラブ」の設立が他の都市に比べて少ない状況にありますが、新羽地区スポーツ推進委員も、総合型地域スポーツクラブを設立するために地域のスポーツ団体と調整したり、あるいは自ら設立して運営するといった余力はまったくない状況です。港北区内でも、ほんの数クラブのみでスポーツ推進委員が設立した団体はごく一部です。

正副会長・主管課長会議
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【講演会講師】
上原大祐(うえはらだいすけ)
【講演会テーマ】
「継続」が苦手な日本に、「継続」の力を。
 上原氏は、長野県出身。19歳からパラアイスホッケーに本格的に取り組み始め、2006年トリノ、2010年バンクーバー、2018年平昌と3度のパラリンピックに出場。2006年のトリノ大会では日本人選手最多のゴールを決め、2010年のバンクーバー大会では、見事銀メダルを獲得しました。
 現在は、NPO法人D-SHiPS32理事長を務め、パラスポーツを通じて共生社会の実現を目指す活動を行っています。その他、慶應義塾大学非常勤講師、国土交通省アドバイザー、東京都パラ応援大使、日本財団HEROsアンバサダー、特別支援学校学校連絡運営協議委員なども務めています。
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 港北区でもボッチャをはじめとして障害者の皆さんと一緒にスポーツを楽しむ機会を13地区で取り組んでいます。
 健常者と障害者を分けることなくいつも一緒に活動することは、横浜市障害者文化スポーツセンター 横浜ラポールの方針でもあり、あえて「パラスポーツ」と呼ばず、ボッチャを体験し楽しむ機会を作っています。新羽地区でもケアプラザでボッチャ体験会など実施しています。
 新羽地区スポーツ推進委員連絡協議会会長は、ひとりの障害者として次のように語っています。
【共生社会とは】
 健常者と障害者の共生社会とは、車いすで移動するのに時間を要したとしても、手が不自由で書類に署名することができなくても、顔面麻痺があって笑顔を作ることができなくても、耳が聞こえなくて筆談で伝えるために重要な会議が中断することがあっても、そのことに違和感を覚えることがなく、必要な手助けや支援についても、「特別に対応している」といった意識や感覚がない風土だと思います。
 障害者が主張すべきは保護や権利ではなく、「できない自分、できる自分」といった「ありのままの自分」「ありのままの生き様」を社会にさらけ出すこと。社会一般にその境遇を理解していただき、一般社会の一員として協調していくことで、共生社会が築かれていくのではないでしょうか。理想は「共生」そのものが意識されない社会です。

【共生社会の実現に向けてスポーツ推進委員としてできること】
 競争を前提とするスポーツの世界でも、オリンピックとパラリンピックを別々に実施するのではなく、健常者、障害者が同じ大会、同じ土俵で供に競うことができれば互いの理解も深まり、自然な共生社会が育まれるのではないでしょうか。しかし、残念ながら、互いを知り理解する環境、場がまだまだ少ない状況です。私たち港北区スポーツ推進委員が主催する大会において、障害を持つ方にもっと自由に参加していただける機運を作っていくことができればと思います。互いを知ることこそが、共生社会の礎ですから。


3年ぶりの開催に臨む
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スタッフ一同(区会長と研修部員 市民局スポーツ振興課)
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